観光スポット
杉塚廃寺
- 所在地:
- 福岡県筑紫野市杉塚二丁目158-1外
- エリア:
-
福岡県
筑後エリア(久留米市・柳川市・大牟田市など)
- ジャンル:
- 歴史・遺跡
- 文化・芸術
- 祭り・イベント
- 利用時間:
- 入場自由
- アクセス:
- JR二日市駅から徒歩30分
- 電話番号:
- 0929221911
- 提供元:
- クロスロードふくおか
「杉塚廃寺(すぎづかはいじ)」は、7世紀末から8世紀初頭頃に建立された寺院の跡です。奈良時代の大宰府は平城京や平安京に次ぐ大都会で、観世音寺をはじめとした多くの寺院が建立され、当時の大宰府文化の隆盛に大きな役割を果たしました。杉塚廃寺もその一つで、大宰府政庁からみた裏鬼門(西南)を鎮護するための寺院であったと考えられています。
また、寺の西側には水城西門を通って朱雀大路に合流する官道(かんどう 国家が管理する道路)が通っていたことも明らかになっています。後の発掘調査では、寺院の金堂又は講堂と考えられる基壇(きだん)や礎石(そせき)とともに、老司窯跡で焼かれた老司系(ろうじけい)の丸瓦(まるがわら 円筒を半切りした形の瓦)・平瓦(ひらがわら 断面がゆるい弧状の瓦)や頁岩(けつがん)質の石帯(ベルトに付ける石製の装飾品)などが出土しました。新たに発見された5個の礎石から、この建物の柱間寸法は南北十八尺(5.4m)、西十二尺(3.6m)あることも分かりました。建物全体の規模を推定できる手掛かりは得られませんでしたが、おそらく間口五間、奥行四間程度の建物ではないかと考えられています。杉塚廃寺は、外国の使節が博多から大宰府に至るときに、大宰府条坊(じょうぼう 区画)域内で最初に目にする大規模な建築物であったと思われます。